タイトルにあるのは、ベストセラーとなった本「転職の思考法」です。
過去に読んだことがあったのですが、今回再読するにあたって多くの気づきがありました。折角なのでブログに要約とそれに対する自身の見解をのせたいと思います。
目次
本書の主題
本書のカバーページには以下のメッセージがあります。
・このまま今の会社にいていいのか
・会社の辞めるべきかは「緊張と緩和のバランスでわかる」
・自分の「市場価値」を測り、高める4つのステップ
・「年収は下がるけど、魅力的な会社」への転職はありか
→一生食えて、心から納得のいく仕事が見つかる方法。その迷いと焦りに「答え」を出す!
いかがでしょうか。多くのサラリーマンにとってはどれも思い当たる節があるはず。かくいうぼくもその一人で、思わず本書を手に取ってしまいました。
余談ですが、ぼくは海外駐在中なので、Kindleで本書を購入して読みました。一昔前は日本語の書籍を海外で購入するのは難しかったり、高額だったり、ということを考えると今の世の中はほんとうに便利になったなあと感じます。
会社の辞めるべきかは緊張と緩和のバランスでわかる
この半年の間に強い緊張を感じた場面を書き出してみること。
- 悪い緊張が10以上ある場合、職場を変えるべき。
- いい緊張が三つ未満の場合、より難しい業務ややったことのないことに挑戦する。
悪い緊張というと、社内からのプレッシャーとか、お客さんからの納期の督促とかでしょうか。自分の精神を蝕むことが多い奴らですね。特に社内のお偉いさんのために至急で資料を作れ!とか、社会の役に立っているのでしょうか。社内の上層部だけを見て仕事をしている人を見ると本当に残念な気持ちになります。会社のカルチャーからしてそれを逃れられないことが往々にしてあります。いい緊張は、社外に目が行き、コンペやタフな営業などを指すようです。なんだか成長や成果につながるので、やる気がわいてくる気がします。
メンタリストDaiGoさんも下記動画で触れていますが、スキルが向上している実感があることがいい仕事の要件の一つとのこと。いつまでも自分ができることをやっていてもスキルの向上は難しい。努力により少しずつ自分ができないことができるようになること、その延長として自分の達成したいことに近づいていけるのであれば、それはいい仕事になるはず。ぎゃにそうでなければ、そういう仕事を目指していきたいところですね。
興味のある方はぜひ見てみてください。
▼職人気質の4つの条件 ①自分の意志で行動できるか 3:31 ②社会の役に立てるか 3:50 ③他人との繋がりを感じれるか 4:01 ④スキルが向上してる実感 4:33
自分の「市場価値」を測り、高める4つのステップ
ステップ1:自分のマーケットバリューを測る(①技術資産(専門性x経験)②人的資産③業界の生産性)
ステップ2:今の仕事の寿命を知る
ステップ3:強みが死ぬ前に、伸びる市場にピポットする
ステップ4:伸びる市場の中から、ベストな会社を見極める
詳しくは是非本書をお読みになっていただければと思いますが、どれも違和感なくスッと入ってくると思います。技術資産の中にある専門性は、法人営業とかマーケティングとか。経験は、マネージャー経験とか海外駐在経験とか。大切なことは、ほかの会社に展開できるかどうか。そうでなければ技術資産には当てはまらない何の価値もないものということになります。20代は専門性を、30代では経験をとることが本書では推奨されています。
ぼくの場合
20代で法人営業、マーケティングといった経験を積みました。30台に入り、ちょうど海外駐在の経験を得ることができました。その観点ではタイミングとしてはよかったのかもしれません。
仕事は生まれては消えていくものです。新しい技術が生まれることで人がする必要がなくなったりします。それなのに、昔からやってきたことにしがみついていても、未来がないことは明白でしょう。
商材について
次に本書で胸に刺さった一文を紹介します。
営業にとっていちばんつらいのは、自社のサービスに自信が持てないことだ。自分がいいと思えないものを売りたい営業なんていない。
これはまさに自分にあてはまる部分でした。人のためにならないものを売りつける仕事に何の楽しみがあるだろう?自分の稼ぎになればいい?ぼくはそうは思えませんでした。誰しも、その会社で学んだことはそれなりにあるでしょう。それを活かして、人のためになる製品を取り扱い企業なり市場へピポットする。それはごく自然なことだと思います。逆に人のためにならないものを売り続ける会社に居続ける人に問いたい。あなたはなぜその会社に居続けるのですか?
その問いに明白な納得できる自分の答えがあればいいでしょう。ないのであれば、しっかり自分に向かった方がいい。会社は世の中にたくさんある。会社を飛び出すのは勇気がいるけど、その先には今まで見ることのできなかった景色が見えると信じて飛び込むだけだと思います。
「年収は下がるけど、魅力的な会社」への転職はありか
これは人によって異なる事でしょう。自分と向き合うしかないと思います。そう思えたきっかけとして、YouTuberのUtsuさんの下記動画を紹介します。
全社会人に推奨したい動画です。正直、ぼくはまだ人生の目的を胸を張っていえる状態にありません。50枚の紙に思いをぶちまけることが推奨されており、まさにその過程におります。
人生の目的
人生の目的がないと何も決まらないんですよね。それがない状態で人に相談しても、ブレるだけで終わることも往々にしてある。人の意見を丸のみして、自分の人生決めてしまっていいのでしょうか?そこは逃げずに自分で答えを出したい。そうじゃないと、絶対後悔すると思います。特に転職する場合には、今の会社に不満があるからそのような結論に至ったはず。そこをまずはきっちり向き合うべきだと思います。それを一足飛びに、いい会社ないでしょうか!?と鼻息荒く質問するのはお門違いもいいところでしょう。
何が自分にとって大切なのだろう。この問いはめちゃくちゃ深いと思います。ぼくは、「無限ループ」に何度も陥ってきました。答えの出ない「らせん階段」を昇り続けるような感覚です。その中でもがきながらやってきて、今は海外駐在のポジションにいます。海外にくると多くの刺激を受けることができます。特に家族を大切にする姿には衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。夜7時に必ず家族に電話するドイツ人。毎晩決まった時間に夕飯を家族で食べるので、定時に帰るスウェーデン人。まあ当たり前な気もしますが、日本人はどこか諦めているような気もします。(ぼくの職場がそうなだけかもしれません。。)
To do(コト)とBeing(状態)
自分にとっての大切さを測る上で、これから紹介するメッセージは重大な視座を与えてくれています。
「人間には2パターンいる。そして君のような人間には、 心から楽しめることなんて必要ないと言っているんだ。 むしろ必要なのは、心から楽しめる『 状態』 なんだ」 「状態……?」 「昔、私の師匠にあたる人が、成功している人間の使う言葉を分析したことがあった。彼の分析の結果、仕事を楽しむ人間が使う言葉は二種類に分けられることがわかった」
・to do(コト) に重きをおく人間……何をするのか、で物事を考える。明確な夢や目標を持っている
・being(状態) に重きをおく人間……どんな人でありたいか、どんな状態でありたいかを重視する
何が自分にとって大事なんだ、、、という「らせん階段」から、やっと脱せられるような気がした視座です。ぼくは、完全にbeing型でした。その前提に立ち、次のアクションを見ていきます。
「being型の人間にまず、必要なことは、主人公である自分が環境に対して適切な強さであるかどうかなんだ」 「なるほど。でもその強さって、ビジネスパーソンにとってはいったい何なのでしょうか?」 「それこそまさに、マーケットバリューだ。君の箱の大きさ、それがビジネスマンとしての強さなんだ。会社が潰れても生きていける強さ。だから私はまずマーケットバリューを高めろ、と話してきたんだ。つまり、 仕事を楽しむためには『 マーケットバリューがある程度あること』『 求められるパフォーマンスとマーケットバリューがある程度釣り合っていること』 は必要条件 なんだ」
being型はその名の通り、状態に満足します。いつまでも同じことをしていては、その状態に飽和し、満足を感じられなくなるのでしょう。だからこそ人は成長したくなる。今までから一段上がったところにいき、今までできなかったことをすることでより多くの人の役に立てる。そんな循環を回すことのできる状態が、Being型の人を幸せにしてくれるのかもしれません。
・人間には、「何をするか」に重きをおくto do型の人間と、「どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか」を重視するbeing型の人間がいる
・99%の人間はbeing型である。だから、「心からやりたいこと」がなくても悲観する必要はまったくない
・being型の人間が仕事を楽しむために必要な二つの条件
1:マーケットバリューを高めること
2:その上で、仕事でつく小さな嘘を最小化すること。自分を好きになれなければ、いくらマーケットバリューが高まり、自分が強くなっても、その「ゲーム」を楽しむことはでき
Being型人間が気を付けるべきこと
ここで気を付けたいことは、興味のないこと・興味のないものを対象に仕事をしていては、幸せな状態にはなれないよ、ということ。自分を偽る部分を最小化するためには、自分が好きなもの、信じているものを取り扱うことが最短ルートでしょう。逆であればそれは拷問のような苦痛を感じること請け合いです。
being型の人間が、好きなことを見つける方法
1:他の人から上手だと言われるが「自分ではピンとこないもの」から探す方法
2:普段の仕事の中で「まったくストレスを感じないこと」から探す
・替えのきく存在から脱出したければ、自分の好きなこと、苦にならないことを「ラベル」にせよ。理想が入っていても、まだできないことでもかまわない
・ラベルをつけたら、「そのラベルがより強固になるか」という判断軸で仕事を選んでいくこと
自己分析をするにあたって大切にしたいポイントでしょう。自分を知らなければ何も動けないということです。
Utsuさんも、人生も目的を仮決めすることの重要性を語られています。それはあとで変わってもいい。まずは考え抜いて、決めることが大事。
なぜなら一歩動き出すため。ここを疎かにしていては、手戻り工数は半端ないと思いますので、しっかり向き合いましょう。その際に、本書は大変役に立つと思います。気になった方は是非読んでみてください。
終わりなどない。そう思う人は、終わりの性質について、たぶらかされているのだ。終わりはすべてはじまりなのだから。ほら、これだった。
ー ヒラリー・マンテル